抜け毛、脱毛、薄毛について勉強しよう!(女性型脱毛症編)

髪質

女性型脱毛症は比較的新しい概念です。これまで女性の薄毛は、「女性の男性型脱毛症」と認識されていました。しかし研究が進むにつれて、男性型脱毛症の特徴である、男性ホルモンの影響による薄毛とは異なる、女性に特有の病態が報告されるようになりました。

それでは女性型脱毛症の具体的な症状から見ていきましょう。

症状・発症する部位

女性型脱毛症は、頭頂部の比較的広い範囲の髪の毛が薄くなるという特徴があります。男性型脱毛症の分類が比較的容易であるのに比べ、ゆっくりと脱毛が進む女性型脱毛症の分類はやや困難とされています。

というのも、女性型の場合は女性型脱毛症による脱毛だけではなく、全身性疾患による脱毛や貧血、急激なダイエットによる脱毛など、複数の可能性が考えられるためです。当然のことながら、それぞれ異なる原因がありますので、治療法も変わってきます。

年齢の影響

年齢別の発症率は出ていませんが、男性型が若年~中年期に症状が進むのに比べ、女性型は更年期に発症が進むとされています。

治療方法

ミノキシジル(外用薬)

女性型の治療薬として唯一推奨されているのが、ミノキシジル(外用薬)の使用です。 『 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版 』では、

ミノキシジル外用を行うよう強く勧める (男性型脱毛症:5%ミノキシジル,女性型脱毛症:1% ミノキシジル)

出典: 男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版

とされています。男性型が5%濃度であるのに対し、女性型は1%濃度が推奨されています。これは、女性型に対しては日本では1%濃度を使用した試験しか行われていないことが原因と推測されます。

女性型の被験者280名に対して行った1%ミノキシジル外用の試験では、24週間後の発毛量を調査したところ、ミノキシジルを使用しなかった被験者に対し、ミノキシジルを使用した被験者は約4倍の発毛量を示したとされています。(使用しなかった被験者:2.03本/cm2 使用した被験者:8.15本/cm2)

女性用のミノキシジル外用薬として、「リアップリジェンヌ」などが販売されています。詳細は、販売元の大正製薬のページをご参照ください。

女性のための発毛エッセンス「リアップリジェンヌ」 | 大正製薬
髪の深部に働きかけ、髪を生み出す力を与える。ミノキシジル配合、抜け毛、薄毛に悩む女性のための発毛剤「リアップリジェンヌ」の商品ページです。 | 大正製薬「リアップ」シリーズ

なお、男性と同じく女性にもミノキシジルには使用初期に脱毛見られるという報告があります。一時的に薄毛が進行しますが、それによって使用を中止することがないようにしてください。

アデノシン(外用薬)

ミノキシジルと違い、女性型被験者を対象とした試験数が少ないために推奨こそされていませんが、アデノシンを使用したローションにも発毛効果があるという研究結果が報告されています。

アデノシン配合の市販品は資生堂の「アデノゲン」があります。価格帯を見ると、リアップシリーズよりも若干安い印象です。医師の推奨度が高いミノキシジル配合のリアップシリーズを使うか、コストの安いアデノゲンを使うか、悩みどころですね。

フィナステリド、デュタステリド (内服薬)は効果なし&禁忌

男性ホルモンの作用が主要因とされている男性型の場合は、ホルモンの働きを抑制する薬(フィナステリド、デュタステリド)が症状の緩和に有効でしたが、女性型の場合は残念ながらそれらの薬の効果は無いとされています。

効果がないばかりではなく、妊婦や授乳中の女性がこれらの薬を摂取した場合、男子胎児の生殖器官等への正常発育に影響を及ぼす可能性があるため、基本的に女性の服用は絶対に行ってはいけません。

女性型脱毛症の研究はまだ試験数が少なく、今後の研究に期待されます。

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